- バンドウォークが何かを理解することができる
- バンドウォーク発生を予測することできる
- バンドウォーク発生時の注意点がわかる
こんにちは、松井です。
今回の記事は
バイナリーオプションの分析でも、とても注目される
バンドウォーク
について
バンドウォークとは何か?
バンドウォークの予兆サイン
バンドウォーク発生時の注意点
について詳しく解説します。
バンドウォークとは?
バンドウォークとは、
下記のチャートの赤い四角で囲んでいる部分のように、
ボリンジャーバンドといわれるバンド(下記図だと赤い線のこと)に連続でローソク足がタッチしている状態の事を指します。
(ボリンジャーバンドについては下記で解説)
この状態が、バンド(ライン)に沿ってローソク足が歩いているように見えるので
バンドウォークと読んでいます。
ボリンジャーバンドとは
上記でバンドウォークについて解説しましたが、
そもそもボリンジャーバンドについて知らない方のためにボリンジャーバンドについて簡単に説明します。
ボリンジャーバンドは
トレンド分析に用いるインジケーターで、
上昇下降トレンドまたはレンジ相場の認識や、
ローソク足がバンドにタッチした時を見計らって逆張りをするといった手法に用いられるケースがあります。
ボリンジャーバンドは、
中央にある移動平均線と、統計学の手法を用いて導いた上下に 2 本ずつの標準偏差というバンドで構成されています。
ボリンジャーバンドの構成
- 中心に過去N日間の単純移動平均線(通常は20日間)
- 上部に単純移動平均線 + 標準偏差(σ)
- 下部に単純移動平均線 – 標準偏差(σ)
以下の図では移動平均線の上部に2σおよび3σ、下部に-2σおよび-3σを表示しています。
そして、相場が正規分布である場合は、ローソク足の終値が以下の確率で各バンド内に収まるとされています。
±1σの範囲内に収まる確率 → 68.27%
±2σの範囲内に収まる確率 → 95.45%
±3σの範囲内に収まる確率 → 99.73%
ボリンジャーバンドでよく紹介される逆張り手法
先ほど説明した通り、ボリンジャーバンドでは
±2σの場合では 95.45%
±3σの場合では 99.73%
の確率で終値が各バンドに収まるとされています。
これを利用して、
「価格が±2σや±3σの外側にはずれた場合は高い確率で価格が反発し、再びバンド内に戻ってくるだろう」
という根拠の基にエントリーする手法が一般的によく語られています。
注意ポイント
ただ勘違いしてはいけないのが、ローソク足が2σのボリンジャーバンドにタッチしたら95.45%の確率で反発するわけではありません。
急激なトレンド発生時には、ボリンジャーバンドにタッチしているにもかかわらず反発しない事がしばしば起こります。
その急激なトレンド発生時に、下の図のような連続でボリンジャーバンドにタッチしている「バンドウォーク」の現象が現れます。
このように、バンドウォークが発生している時は
相場の勢いが一方向に強いと判断することができ
その後もトレンド方向にローソク足が進む傾向があります。
バンドウォークの予兆サイン知る
ではここからは、バンドウォークが発生する予兆サインについて解説していこうと思うのですが
なぜ予兆サインを知っておいた方がいいのでしょうか?
上記でお伝えしたように、
バンドウォークとはトレンド方向に価格が動いていることがわかるので、
仮に逆張りのポイントを探っていた時に
バンドウォークが発生しそうになったら、エントリーを避けることもできます。
順番のエントリーポイントを探っていたのなら、逆にそのポイントが好機になるからです。
このように、バンドウォーク発生のサイン(予兆)がわかることで
エントリーの組み立てができるようになります。
このような背景のもと、その見極め方を4つ紹介したいと思います。
1、レンジ相場でのラインブレイク時
1つ目はレンジ相場において高値と安値に引いた水平線をブレイクした時です。
レンジ相場とは
一定の値幅で価格が上下に動いている相場で、どちらの方向に進むか定まっていな状態
そのような状況において価格の高値付近または安値付近に水平線を引き、ローソク足がその水平線をブレイクした時にその方向に大きく動きバンドウォークが発生しやすいです。
2、スクイーズ発生時
スクイーズとは「収縮」の事を指しており、
ボリンジャーバンド同士の幅が狭くなった後にバンドウォークが発生しやすい傾向があります。
特にトレンドラインを引いて逆三角形が描けるような場合は三角形の先に近づくほどブレイクした時の力は強くバンドウォークが発生しやすくなります。
3、ボリンジャーバンドが開いた時
ボリンジャーバンドの2σ・3σが上下に大きく開いた時にバンドウォークしやすいとされています。
以下のチャートではボリンジャーバンドが大きく開いたタイミングでバンドウォーク発生しています。
また、このようにボリンジャーバンドが開いた状態をエクスパンション(拡張)と呼びます。
4、経済指標の発表前後
経済指標や要人発言などによって価格が大きく動くことがあります。
その際、一方向に価格が進みバンドウォークが発生する事が頻繁に起こります。
経済指標や要人発言の時間はあらかじめ決められているので、その時間の前後30分〜1時間はエントリーを避けた方がいいでしょう。
経済指標や要人発言に関する詳しい解説は以下の記事をご覧になってください。
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バンドウォーク時のエントリー方法
一般的にバイナリーオプションにおけるボリンジャーバンドを利用したエントリー方法としては、
ローソク足が2σにタッチしたタイミングによる反発を狙う逆張り手法が一般的です。
しかし、バンドウォーク発生時は一方向に進む力が強いため狙い通り反発しない可能性が高いです。
よって、レンジブレイクからのバンドウォーク発生における順張りでのエントリー(ブレイクした方向へのエントリー)は、FXにおいては定石とされています。
エントリー時の注意点
上記で解説したバンドウォーク時の順張りでのエントリーをする上で注意点があります。
バイナリーオプションでは使いづらい
1つ目は、この方法はFXにおいては有効ですが
バイナリーオプションで使うには注意が必要です。
なぜならバイナリーオプションの場合、エントリーの時点で決済のタイミング(判定時刻)が決まっています。
ですので、レンジブレイクからのバンドウォークによってトレンドが形成され、
その後一方向に進むのが予想できたとしても途中で一時的な反発が発生し負けてしまう可能性が出てきます。
だまし
バンドウォークでも「だまし」が発生することがあります。
ここで言う「だまし」とは
上記の予兆があった上でバンドウォークが発生し
その勢いのままで相場が一方向に進むように見えたが、
その勢いが続かず反対方向に進んでしまう現象を指します。
このだましを回避する方法としては以下の2つが挙げられます。
だましの回避方法
①上位足と同じ方向であることを確認する
②インジケーターによる他の根拠を追加する
①上位足と同じ方向であることを確認する
普段見ているローソク足の上位足(より長い期間のローソク足)を見た時に上昇方向または下降方向のどちらに進んでいるのかを確認して、上位足と同じ方向へ進んでいるようならバンドウォークの信頼性が高くなります。
例えば、普段5分足を見て取引をしているのであれば30分や1時間足を見てトレンドの方向を確認した上で5分足で同じ方向へバンドウォークが起こっているようならだましにあいにくくなります。
②インジケーターによる他の根拠を追加する
上記のバンドウォーク発生のサインとは別にインジケータによる根拠をプラスする事によりだましを回避する方法です。
使用するインジケーターとしては、トレンド系のインジケーターを使用します。
トレンド系のインジケーターとは
その名の通り、相場の方向性や勢い(強さ)を表したインジケーターで、中長期の相場を見るのに向いています。
以下が代表的なトレンド系のインジケーターです。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
- MACD
- ADX
これらのインジケーターにおいて、それぞれのインジケーターには相場の勢いが強くなった時のシグナルがあります。
各インジケーターの詳しい解説は以下のリンクからご覧になってください。
まとめ
今回の記事ではバンドウォーク発生の予兆とバンドウォーク発生時の注意点について解説しました。
バンドウォーク発生の予兆は以下の4つです。
ポイント
- レンジ相場でのラインブレイク
- スクイーズ
- 経済指標の発表前後
- ボリンジャーバンドが開いた時(エクスパンション)
当然、こららの予兆が発生したとしても必ずしもバンドウォークを回避することが出来るとは限りません。
それまでの相場の流れや関連通貨の動きを分析した上で総合的に相場分析を行うことを心がけてください。